インコやオウムと言っても種類によってもともと住んでいる地域も違いますし、食べ物も違います。栄養に偏りがなく、かつその種類の鳥に必要な栄養素をしっかり与えてあげることが大切です。また、栄養面のみでなく、私たち人間と同じように食事を楽しむことで、日々の幸せも考えてあげると良いでしょう。
　ステップ１としてまず主食を考えます。これは鳥に必要な栄養のバランスやカロリーがしっかりとれて 病気になりにくい健康体にするためです。
　次にステップ2として、副食を考えていくことになります。副食には様々な要素から主食の補助に役立ちます。
その鳥の野生での食性上必要な栄養を補うためだったり、食事による幸福感を与えるため、その時の状態に応じて必要なものを補助するためと、さまざまな役割があります。鳥の種類やその時の状況を考えながら主食と合わせて与えてあげましょう。

主食を考える際に候補となるのが、ペレット食かシード食かというところです。
ペレット食とは総合栄養食のことで、ドッグフードのようなものです。シードはアワ、キビ、ヒエなどの種子類のことです。
主食という考え方からすると、ペレットがもっともおすすめです。ペレットは完全栄養食と言われており、副食を与える必要も栄養面では基本的にはないとされているくらいです。
動物病院での治療時もペレットを扱われる場合が多いので慣れていた方が安心です。値段も特別高いわけでもありません。ただシードに比べておいしさが劣るようなので、脂質の高くおいしいシードは楽しみのためのおやつやご褒美、として時間を空けて少なめに与えると良いでしょう。体調不良時の食欲不振時の手段としてもシードやナッツは利用できます。
また、すでにシードに慣れている鳥も徐々に慣らしていけば食べるようになります。そこはあわてずゆっくり取り組んでいきましょう。

次に副食を考えます。副食には様々な役割が考えられます。
例えば、もともと住んでいる地域で食べている食べ物や栄養素を補助的に与えるためだったり、主食をペレットにしている場合はやはり食べる楽しさを失っては精神的にも良くないのでそのためのおやつとしての役割もあります。
そのほか、手乗りやおしゃべり、芸、ケージに戻すといった各動作を身に着けてもらうためのご褒美としても役に立ちます。
体調不良の食欲不振時にも副食なら積極的に食べてくれるかもしれません。基本の栄養はペレットで達成しつつも状況によって副食をうまく活用しましょう。

本来の生息地に合った食べ物を与えてあげることは、細かい栄養バランスの補助になりますし、おいしさもあり食べる楽しみにもつながります。ただ、いくつかのポイントや注意点を守らないと逆に肥満や、体調を崩すきっかけになるので気を付けましょう。
基本的には必要な栄養素はペレットでしっかりと取れています。ですのでまず、あげすぎには最も注意しないといけません。参考までの一般的な比率としては、ペレット８割 対 副食２割 (g)くらいが目安となります。
さらに副食の中でも野菜が７割くらいで、あとは果物を添えてあげたり、何かのご褒美としてシードやナッツをあげましょう。ただこれらは一般的な目安なので、自生地に応じた食生活を参考に微調整をすると良いでしょう。

与えると良い野菜・果物

野菜

　　

　　

　

果物

　　

与えてはいけないもの

　　

　　

　　

　　　

 

準備中

栄養豊富でたんぱく質も多い反面、脂質も多いです。脂質もある分とてもおいしいので喜んで食べてくれます。ご褒美には最適なものになるでしょう。
しかし、あげすぎるとすぐに肥満になってしまいます。日ごろの運動量も気にしつつ適切な量をコントロールしましょう。

シードやナッツは殻付きと向き餌が存在します。普段であれば殻付きがとてもおすすめです。それは、普段、インコやオウムは毎日、日夜、餌を探し続け、手に入れた実もうまく剥いて食べていて、いつも頭と体を使っていて忙しいです。しかし、飼育下の鳥は基本的には餌を与えられ、やることもなく、知能の高い生き物にとっては退屈は大きなストレスになってします。だからフォージングトイというおもちゃがあります。ナッツやシードも殻があることで、食べにくくなり、どうやって食べようかを試行錯誤して、仕事が増えるようになります。さらに、剥いた殻は固いので、気に入った場合食べ終わった後でも、殻を割って遊ぶ子もいます。一石二鳥なのです。

注意点としては、特にシードでは、食べ終わった殻なのか、まだ食べていないのかの見分けが難しく飼い主自信の餌の管理がやや面倒になってします。屋外で軽く息を吹きかけると軽い殻は飛んでいくので少し分離しやすいです。
その他、体調不良の子は食べやすさ重視でかつからも食べてしまった場合の消化不良などもあるので剥き餌の方が良いです。

ここまでいろいろな副食（おやつ）をご紹介してきましたが、最後にひとつ、選び方で覚えているといざという時役に立つ方法があります。それは、切り札をとっておくことです。体調がとても悪くなった時は本当に食欲が落ちてしまいます。
それでもある程度は食べないと体力がどんどん落ちてしまい、治る病気も治らなく、治療にも耐えられなくなってしまうかもしれません。そんなときに、食べる気に少しでもなってもらうように、普段からおやつの好みのランクを覚えておいて、ランクの高いものは、たまにしか与えないようにしましょう。ここぞという時の切り札としていくつかとっておきの手段を隠しておくことは大切です。